うさぎさんには予防ができる病気もありますが、予防は難しくて、急にぐったりとしてくるような病気もあります。
今日はうさぎさんが、前兆なく、急に、ぐったりとしてくる病気について取り上げます。
急にぐったりというのは、そもそも稀です。
しかしその中でも、特によくある3つをピックアップしました。
それらをよくある順に紹介していきます
1.うっ滞
単なる鬱滞(草食動物の、ごはん食べない、元気ない、便が出ないなどをまとめて呼んでるもの)については、症状はさまざま。
色々な”ストレス”により消化管の動きが低下することが原因です。
うさぎさんの性格や鬱滞の程度によりけりです。
軽度な鬱滞でも、じーっとうずくまったり元気なさそうにぐったりする子もいます。
一方で、ご飯は食べないだけで、それ以外は本当にいつも通り走ったり遊んだりしている子もいます。
もちろん例外はありますが、甘えん坊はすぐぐったりすることがよくある印象….
2. 消化管閉塞(急性胃拡張含む)
こちらはぐったりというよりは、最初はかなり痛そうな症状がみられることが多いです。
(あってはならないですが、)時間がたってしまうと、ぐったりしてきます。
閉塞の中では、胃拡張が多いです。
多くは毛球ですが、大きめの塊が詰まることで閉塞になります。
特徴は、痛そうに体をよじったり体勢を変えたり、体(耳がわかりやすい)が全体的に冷たい、胃拡張では胃が張る( 見た目でわかることも )などです。
病院での検査は、血液検査や触診(客観的に見るならレントゲンも)です。
治療は程度によりますが、点滴や薬などの内科治療とマッサージなどでよくなることもあれば、外科手術や胃内にカテーテルを通さないといけないこともあります、
3. 肝葉捻転
これは上記で挙げてきたなかで1番ぐったりします。
あまりよく起こるものではありませんが、
急に、ぐったり
に最も当てはまります。
ふにゃっと力なく腹ばいになるくらいぐったりすることが多いです。歯軋りもするかも。
肝臓は分葉といって、何枚かに分かれています。
それが、何かの拍子に捻れてしまうという病態です。
捻れた肝臓は血流が途絶えてしまい、急に壊死が起こったり、出血がみられます。
なぜかほとんどがロップイヤーの子(オスが多いかも)。
原因は不明ですが、『そういえば、ころんと転がっていたかも』とおっしゃる方がいます。なので、そういう動き方によって物理的に肝臓がねじれるのかもしれません。
病院での検査は、血液検査と、エコー検査で血流がなかったり傷んだ肝臓を見つけます。
病院での血液検査では、肝数値がありえないくらいに跳ね上がっています。
お腹の中に出血が見つかることも。
治療は、外科手術で捻れた肝臓を取り除く手術を行ったり、手術はしなくても1番しんどい時期をすぎると点滴のみで改善してくることもあります。
捻転が起こった初期のしんどい時期を乗り超えると、数日で調子を戻すことも多いです。しかしその後になって、肝臓の障害が再度でてくることもあるので経過は要注意です。
肝葉捻転に関する詳しい記事を近日中に公開します。
まとめ
これまで、うさぎさんがぐったりするときによくある病気をあげてきました。
草食動物であるうさぎさんは、そもそも痛みを明らかには示しません。多少しんどいくらいは隠してしまいます。
なので『うさぎさんがぐったり=かなり緊急度が高い』です。
いずれの場合においても一刻を争う状況ですので、自宅でできる対症療法には限界があります。
すぐに病院へ行ってください。
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